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ディスレクシアかも?│読み書きが苦手な子どもの中学受験のポイントとは
ディスレクシアかも?│読み書きが苦手な子どもの中学受験のポイントとは

こんにちは。

SOLE個別最適学習ラボ編集部です。

「文字の読みが不正確である」

「漢字がいつまでたっても覚えられない」

「正確に書き写しが出来ない」

お子様の学習でこのような悩みを抱えたことはありませんか?

文字の読み書きのみに大きな苦手さを抱えている状態をディスレクシアといいます。

日常会話・生活に関してはとくに問題なく過ごせているため、周囲の人から「がんばっていないだけ」と思われることもありますが、本人はとても困っています。

今回は読み書きに困難さをもつお子様が抱えている問題から、どのように学習をすすめていけばよいかということ、さらに中学受験について述べていこうと思います。

〇ディスレクシアとは

ディスレクシアとは、文字の読み書きに難しさを感じる状態を指す学習障害(LD)/限局性学習症(SLD)の一つです。 

読字障害や識字障害と呼ばれることもあります。 

読むだけでなく書くことも困難なケースが多いことから、読み書き障害と呼ばれることもあります。 

文字を書くことのみが非常に苦手な状態をディスグラフィアといい、別の障害として区別されていますが、実際には読むのも書くのも難しいという方が多いです。

・学習障害(LD)とは

文部科学省は次のように定義しています。

学習障害とは、全般的に知的発達に遅れはないが、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」「推論する」といった学習に必要な基礎的な能力のうち、一つないし複数の特定の能力についてなかなか習得できなかったり、うまく発揮することができなかったりすることによって、学習上、様々な困難に直面している状態をいいます。

(文部科学省(8)学習障害より)

・ディスレクシアとは

知的に問題はないものの読み書きの能力に困難を抱えています。 

充分な教育の機会があり、視覚障害や聴覚障害が原因ではない場合に診断されることが多いです。 

育て方や環境のせいではなく、脳の仕組みによってそのような症状が出ると考えられています。 

日本の小学生の8パーセント(クラスに2人程度)いるといわれています。 

学習が始まってからでないとはっきりとわからないため、小学校や中学校にあがるタイミングで困難さが顕著になります。 

読み書きがうまくいかないことによって学業不振が現れたり、二次的な学校不適応などが生じることがあります。

〇ディスレクシアの特徴

ディス(dys)はギリシャ語の「困難」「欠如」という意味、lexiaは「読む」という意味です。 

ディスレクシアは、文字と音(記号)を結びつけ操作する能力が弱い(音韻処理困難がある)のが主な特徴です。 

読むためには文字を認識し、音と結び付け、いくつかの文字のつながりで単語として認識し、理解することが求められます。

これがスムーズにできないと、たどたどしい、読み間違える、音読すると意味が分からないなどの症状が出ます。

ディスレクシアの子どもは文字が読めないと表現されることが多いのですが、これは誤りです。 

正しく読むのには時間がかかり、よく間違えますが、頑張れば読めてしまうのです。

しかし、1文字を読むのに時間がかかり、間違えることもあるといった状態では、読むだけで疲れてしまって、意味を理解する段階まで至りませんし、学習に対する拒否感が生じてしまいます。 

はやく発見し、はやく対応ができれば、子どもたちにあった学習支援を考えられますよね。 ここでは、ディスレクシアの特徴について述べていきます。

・ディスレクシアの症状

個人差はありますが、ディスレクシアの症状は大きく2種類に分けられます。 

「文字の読み方がわからない」タイプと「文字の形がわからない」タイプです。 

①「どう読むのか理解できない」音韻処理不全のタイプ

・文字と音が結びつかない 

「ゃ」「ゅ」「ょ」「っ」などの小さい文字の発音が理解できなかったり、「ー」という伸ばす音がわからなかったりします。 

「あ」を見て【a】と読むこともわかりません。 

・単語が理解できない 

「こ」「と」「ば」と一文字ずつを理解して発音することができても、「ことば」と1つのかたまりとして読むことができません。

・音を記憶できない 

「犬はかわいい」という文を読むとき、頭の中で「犬/は/かわいい」と区切って覚えた状態で「犬はかわいい」と読んでいます。

ディスレクシアの場合はこの記憶と処理を同時に行うことが難しく、流ちょうに読むことができないことがあります。

 ②「文字の形がわからない」視覚情報処理不全のタイプ

 ・文字がにじんだり、ぼやけたりして見える

ノートを水に濡らしたように文字がにじんだり、メガネを忘れたときのように二重に見えることがあります。 

・鏡文字に見える

文字が左右逆になって見えることがあります。

・文字が歪む

文字がぐにゃぐにゃになったり、飛び出して見えることがあったりします。

これらの症状によってあらわれる、読みや書きの特徴や学校生活の中で見られる気づきポイントをいくつか下に挙げてみますので、一度チェックしてみて、気になるようでしたら専門機関に早めの相談をしてみてはいかがでしょうか。

・読みの特徴

□たどたどしい読み方 

□不正確な読み方 

□勝手読み 

□似た音と間違う (だっこ⇒らっこ) 

□似た形と間違う (開⇒閉) 

□似た意味と間違う(草⇒はな 青⇒あか) 

□読む順番を間違う(あたし⇒あした)

・書きの特徴

□音をとばす 

□意味は似ているが違う (海⇒川) 

□似た音と間違う (ど⇒ろ) 

□似た形と間違う (線⇒綿) 

□順番を間違う (コーカサス⇒コーサカス 687⇒876) 

□へんとつくりが逆 (短⇒豆矢) 

□位置を間違う (犬⇒太)

・学校生活の中での気づきポイント

□文字に興味がない

□板書の写し間違いが多い 

□書き取りや作文で漢字が書けない 

□指で押さえながら読む

□図形の模写が困難 

□英語の読み書きが苦手

もちろんここに載っていることが全てではありません。

しかし、子どもが学習のどこに困難さを抱えているかがわかれば、アプローチを変えてみることができます。

子どもに合った学び方や支援方法を見つけ、学習の進め方を一緒に考えていきましょう。

〇ディスレクシアへの支援

ディスレクシアの症状は人によってさまざまです。

子どもがディスレクシアの疑いがあるときは、本人にどんな困りごとがあるかを確認し、勉強や日常生活においてできる工夫や対策をしてみましょう。 

まずは、読めるようになる・書けるようになることを目的とした支援の紹介です。

・読むための支援

読みやすいフォントやレイアウト、行間

文字が小さかったり、行と行の間が詰まっていたりすると、文字が重なって見えるなどのことが起こりやすいと考えられています。

そのため、見やすいフォントに加え、サイズを大きくする、行間を十分に開けるなどの工夫があるとよいですね。

ポップなものや飾りのついたフォントはワクワクしてとても素敵ですが、反面、必要な情報が得にくくなるなどのデメリットもあります。

UDデジタル教科書体のような「だれにでも、読みやすい」フォントの利用もいいかもしれません。

単語や文節にスラッシュ(斜線)を入れて区切る

どこまでがひとまとまりなのか理解できないことがあります。

このような場合は「スラッシュ」(/)を引き、どこが文章の区切りとなっているのか、はっきりと示してあげるとよいでしょう。

文章が読みやすくなることが期待されます。

ほかの行を隠す

一度にたくさんの文字が目に入るとうまく読むことができないため、定規や下敷きなどを使って読みたい部分以外の文字を隠しましょう。

道具がない場合であれば、紙の端を折り返すのもいいでしょう。

読むべき文字がわかりやすくなります。

漢字にはルビ(振り仮名)を入れる

一般にディスレクシアの人達は漢字の読みに困難がある人達が多く、そのため、教科書やプリントに出てくる漢字にルビを振る支援が効果的だといわれています。

しかし、漢字とルビが一体になって見える人にとってはルビが意味をなさないので、漢字とルビで色を変えるなどの配慮も必要かもしれません。

色付きのメガネを用いる

背景が白よりも、色がついているほうが読みやすいという人もいます。

目が疲れにくくなり、読むスピードがあがることもあるそうです。

ご参考までにイノチグラス(https://innochi.co.jp/)のご紹介をさせていただきます。

また、メガネではなく、受験でよく使うような色付きシートを文字の上に重ねるのも一つです。

・書くための支援

マス目の大きなノートを使う

小さなスペースに画数の多い文字を書くのは誰でも難しいことです。

大きすぎると反対にバランスが取りにくくなることもあるので、書きやすいサイズのものが見つかるまで試してみましょう。

十字線のある・なし

ひらがなや漢字を構成する部品を意識づけるために、補助線の入ったマス目シートを利用するのも手です。

上下・左右でエリアが区切られており、マスの中の位置把握が楽になります。

ただ、視覚的にはごちゃっとするため、十字がないほうがよかったり、色が違っていたりするほうがよい場合もあるので、お子様に応じて選べるといいですね。

ペン先で凹凸がわかるものもあります。

(凹凸マス目シート:https://www.office-sunny.shop/product-list/6)

なぞり書きを行う

はっきりと文字の形がわかっていない場合があるため、何度もまちがった文字を書いてしまい、間違った字のまま覚えてしまう、ということもあります。

はじめはなぞり書きから始めて、どこにどのようなパーツがあるかを認識することから行ってもいいかもしれません。

漢字をパーツで分けて覚える

ディスレクシアの人は一般的に音と記号を結びつける力が弱いと言われています。

そのため、漢字を覚える際は、共通する部品に分けて覚えていくことで、意味からの理解ができるようになります。

漢字の成り立ちに基づき、1つひとつの漢字にストーリーをつけるのも有効だといえます。

空書きをしてから漢字練習を行う

協調運動が苦手な場合、書字運動のイメージを本人の中で持たせるために、指で空書きさせることが効果的な場合もあります。

何もない場所でもでき、「鉛筆を正しく持つ」「枠内に上手に書く」「間違えたら消す」などのタスクが不要になるため、文字の形を覚えることに集中できます。

書きやすい文房具を用いる

現在、様々な特徴のある文房具が販売されており、子どもに合ったものに変えるだけで書きの困難感は軽減されることがあります。

くもん こどもえんぴつ…握りやすい太軸・三角軸

スタビロ イージーエルゴ…自然に正しい持ち方が身につくように研究されたシャープペンシル

魔法のザラザラ下敷き…運筆を意識しやすくなる下敷き

〇読み書きの代替方法

本人の得意分野を生かした、読み書きに代わる方法で学習を進める場合もあります。

特性を受け入れて、子どもが興味をもって学習に向かえるような支援を考えていきましょう。

・ICT活用

学習に困難を抱える子どもたちへの支援においてICT(情報通信技術)を効果的に活用した実践に大きな期待が寄せられています。

アプリや方法の一例を紹介します。

読み

・読み上げなどの音声化…指定した文章を読み上げてくれるソフトを使いましょう。

・音声付き教科書…付属の音声ペンで教科書の紙面をタッチすると、タッチした部分の文章の朗読音声が再生される、というもの。

・デジタル教科書…読み上げ機能・総ルビ・分かち書き。各出版社からでています。

デイジー…小学生向け/アクセスリーディング…高校生向け

読み書き

・Youtube…映像などを通しての内容理解。再生速度の変更・字幕の有無。

書き

・板書を写真で撮る…本来写すべきところを撮影し、撮影した画像をGoodNotesに挿入したり、大事なところにアンダーラインを引いたりして、ノートとして完成させましょう。

 (無音カメラ シャッター音のないカメラアプリ。授業中でも気軽に使えます。)

・ボイスメモ…タブレット等のマイクを使って外部の音声を録音し、再生することができる便利なアプリ。

GoodNotes…メモ機能のあるアプリ。ダントツの使いやすさ。

書き心地が良く、画像の取り込みも楽です。

フリーハンドの図形や手書き文字の認識をしてくれます。

・音声入力…音声で電子機器内のドキュメントにテキストを入力できます。

・キーボード入力・フリック入力…書き以外の記録方法の検討もしてみましょう。

・本人に合った課題の進め方

テストや提出物など、読んだり書いたりするスキルは学校生活の中で常に要求されます。

理解を確かめるために、

代筆の支援(本人が言った通りに書きとること)

・記述問題をひらがな可にする・選択問題にする・口頭でも可にする

といった学習の仕方ができると子どもがもっている能力をより活かすことができるかもしれません。

・文字の覚え方

さて、ディスレクシアの大きな壁である文字を覚えることですが、ここではとくに大変である漢字と英語に絞って使えるツールや方法を紹介していこうと思います。

①漢字   

・粘土で形をつくって覚える

サンドペーパーなどに指で書き、触感から記憶につなげる 

KANJIMONSTARS(部首をゲーム感覚で学べる)

ミチムラ式(パーツを唱えて覚えるカード・アプリ)

あわせ漢字ビンゴゲーム(へんとつくり、かんむりとあしなど部首ごとに覚える)

サワルグリフ(「視ながら触れて,音読する」触読学習プログラム)

 ひらがな・カタカナ・アルファベットにも対応しています。

②英語  

 特別支援における英語教育でよく名前を耳にするのがフォニックスではないでしょうか。

 フォニックスとは英語の文字や綴りと発音の関係性を、順序立てて学ぶ学習法です。

 もともとは英語圏の子どもたちに読み書きを教えるために開発されたものです。

 1文字につき1つの音を学び、学んだ文字を組み合わせた単語を自分でよめるようにします。

 特徴は、以下の通りです。

ジョリーフォニックスでの学ぶ順番

  • 覚える順番は s,a,t,i,p,n,c,k,e…⇒アルファベット順ではない。
  • 最初に文字の音を覚える⇒文字の名前はあとから覚える。
  • 使用頻度の高い小文字から覚える⇒大文字はあとから覚える。

読み書きのための基本的な5つの技能

  1. 文字の音を覚えること
  2. 文字の形を覚えること
  3. ブレンディングすること (文字と文字をつなぎ合わせて一つの単語として読むこと)
  4. 単語の中にある音を識別すること
  5. ひっかけ単語を正しく綴ること

音と文字を結びつけるのが難しい子どもには音声や歌だけの英語学習は効果的ではありませんし、文字を何回も書くという練習はディスレクシアの子どもにとっては大きな負担になります。

フォニックスでは、1つの文字に対して、「絵を見る」「お話を聞く」「声に出す」「動作をする」「書く」「触れる」「想像する」といったたくさんの方法を使うことで、子ども自身が自分の得意な部分を使って習得できるのです。

この「多感覚アプローチ」によって子どもは自分の力で英語の読み書きができるようになります。

テトラcocoでは、ジョリーフォニックスを用いて小集団での授業を行い、子どもの英語学習をサポートしています。

 

・エンパワーメント

エンパワーメント(empowerment)とは、「力をつける」「自信を与える」という意味です。

福祉や教育の中では人がもともと持っている能力を十分に引き出せる環境を整えていくという意味合いで浸透しています。

下記にディスレクシアの子どもが学習の中で力を発揮するために、前提としてつけておきたい力を述べます。

支援者側が、会話や学習の中でこれらの習得につながるような工夫を行っていきましょう。

・得意を知る

・苦手をどう補うかを考える

・自分のことをどう伝えるかを知る

・レジリエンス(めげない力)をつける

・ヘルプが出せる

これらに対してのアプローチは直接的な読み書き支援ではありませんが、今後子どもたちが成長していくうえで、自分で「どうしたらよいか」が考えられるようになるために非常に重要な支援です。

私たちも、お子様たちが将来社会で一人で生きていけるようになるために、各スタッフとのコミュニケーション、日々の個別指導、テストまでのスケジューリングなどを通し、上記の力の育成に取り組んでいます。

〇学習障害の子どもの中学受験について

保護者様の中には、「学力やペースの合うお友達が見つかるかな?」「特性に合った配慮をしてもらえるかも」「高校入学時に少しでも負担が少ないほうがいい」と将来を見据え、中学受験を考える方も少なくはありません。

ディスクレシアを含む学習障害を抱える子どもが受験する際の確認すべきポイントや私立と公立を比較してのメリットデメリットをみていきましょう。

・メリット

①障害特性にあった環境選びができる 

日本の公立中学校では基本的に横並び一斉の指導が行われます。

そのため、一人ひとりの特性に合う指導や学習環境の提示が難しいことが多いです。

一方、私立中学校では生徒1人ひとりの個性を伸ばす指導をしているため、学習障害の特性を「個性の一つ」として理解してもらいやすいという特徴があります。

学校によっては、発達障害の子の受け入れを積極的に行っているところもあります。

障害特性に合わせた指導やICTを用いた指導を受けられるかもしれません。

授業や試験で電子機器の使用が許可されているなら、文字の読み書きが苦手なディスレクシアの子どもにとっては学習がすすめやすくなります。

公立中学校でも「合理的配慮」の一環として、タブレットの使用が許可される場合がありますが、全員がタブレットの使用を許可されている私立中学校に比べると、周りの子どもの不公平感につながり、学校生活になじみづらくなるなどの問題が生じることがあります。

さらに、中高一貫校である場合、本人の状態をそのまま高校に引き継いで指導が受けられるというメリットがあります。

②高校受験の必要がなくなる 

中高一貫校である場合、基本的には高校に上がる際の試験はなしでそのまま高校生に進むことができます。

もし大学までついている学校であれば、中学受験に合格した段階で大学までの進路が決定することになります。

ただし、進学に際して一部選抜試験が必要な学校もありますので、調べてから決定するのが望ましいといえます。

また、公立にも中高一貫校はありますので、もし高校受験をしなくてもよいという点だけで私学を視野に入れるのであれば、そちらもご検討ください。

③小学校での人間関係をリセットできる

公立の中学校では、小学校の同級生がほとんどそのまま進学するため、人間関係も変わらないということが多いです。

一方私立の中学校は、学区に関係なく、校風や学力で子どもが集まるため、新しい環境で中学校生活を始めたいお子様にはぴったりです。

・デメリット

①費用がかかる

文部科学省が行った令和3年度「子供の学習費調査」によると、公立の中学校に通う中学生1人あたりにかかる教育費は年間約54万円なのに対し、私立の中学校に通う中学生は約144万円と約2.7倍になっています。

中学受験をすると決めている場合は、早くから教育資金の準備を進めていくことが大切になります。

②入ってから、留年や退学の可能性がある

入学後に成績不良や不登校になってしまい、進級条件に達しなかった場合、留年や退学になってしまうことがあります。

とはいえ、学習の困難があってもよほどのことがない限り進級できますが、公立に比べると可能性としてあげられるため、進学先の進級条件はチェックしておきましょう。

③受験勉強が子どもに大きな負担となる

学習障害を抱えている子どもにとって、「読み書き」を行う受験勉強は大きなストレスになる可能性があります。

・チェックポイント

①本人がそこに行きたいかどうか 

何よりも一番大事なのは、「本人がその進路を望んでいるか」です。

保護者や周りの人間の意見だけで受験を決めると、万が一、受験が実らなかったとき、合格したが思うようにいかないとき、「ほかの学校のほうがよかった」と自分がしたのではない決定をお子様がずっと引きずってしまうことになります。

受験勉強は本人にかなりの負担になります。

自己肯定感が下がってしまったり、精神的な二次障害にもつながることがあったりするため、少しでもお子様の様子に変化があるようでしたら、受験以外の選択肢も視野に入れてみてください。

お子様の意思を何よりも尊重して家庭内でしっかり話しあったうえで、専門機関とも相談し、学力などの条件とマッチさせていきましょう。

②入学後にどのような配慮が受けられるか

学習障害があることを中学校側に知らせなくてはならないわけではありませんが、試験や入学後に支援や配慮を受けたい場合は、伝えておくほうがよいでしょう。

ディスレクシアのお子様であれば、電子機器の利用を認めてもらえるか、テストの拡大・ルビ振り等の「合理的配慮」が受けられるかの確認は必要です。

卒業までの面倒見の良さについても、学校によって様々です。

成績の要件(出席、テスト、授業態度…)、教室内の環境など、入ってから卒業まで過ごせるかを考える必要があります。

学校生活の中で不安な部分も事前に確認し、どの程度の受け入れ準備が学校側にあるかをチェックしておきましょう。

③通学に無理がないか

家からの距離や、乗り換えの回数、どれくらいの通学ラッシュであるかなど、通うことに無理がないかは事前に確かめておく必要があります。

毎日通学することにストレスや身体的負担が生じる場合、進路として考え直す必要があるかもしれません。

・親が出来るサポート

①学校の先生やスクールカウンセラーに相談する 

学校の教育に関してはやはり、学校の先生が専門です。

制度について詳しく教えてくれると同時に、子どもの様子に合わせた学校の紹介もしてくれるでしょう。

カウンセラーがいる学校であれば、学校生活を踏まえて、他機関とつなげてくれることもあるはずです。

②専門機関に相談する 

小さいころからかかっている医療機関や、通っている療育がある場合、お子様の発達に応じた助言が受けられるかもしれません。

学校以外の相談先もたくさんあるので、多角的なアドバイスをもらってみましょう。

③情報収集を行う 

私立の学校が集まる私学フェアや、同じように中学受験を考えている保護者と意見交換ができる親の会などを通して情報収集を行うこともできます。

悩みを相談したり、共有したりすることで保護者様の安心感にもつながります。

④環境整備を行う

子どもによっては、大人数の中で学習するよりも静かな環境でマイペースに勉強したい子がいます。

聴覚過敏などの特性をもっている子どももいます。

そのため、集中しやすい環境を整えてあげることは受験勉強においてとても大切です。

⑤休憩を与えてあげる

中には、集中しはじめると休まずに長時間作業に取り組む「過集中」の傾向がある子どもがいます。

しかし、集中が続くといっても、疲れ知らずというわけではなく、中には疲労で倒れてしまうこともあります。

そのため、お子様があまりに集中しすぎるようであれば、保護者様が休憩を促す声掛けを行ってあげることも支援の一つといえます。

〇まとめ

ディスクレシアとは?ということや支援法から、ディスレクシアの子どもの中学受験までを解説してきました。 

ご家族だけで悩まず、専門機関などを利用しながら子どもを適切に支援できる環境を整えていきましょう。

繰り返しにはなりますが、中学受験に関しては、まずはお子さんの意思を確認することが大切です。 

今回の記事を参考にして、どのような支援を行い、どのような進路を選択肢にもつか考えてみてください。 

私たちSOLEは、発達に凸凹を抱える子どもたちのための個別指導塾です。 

学習障害やディスレクシアを抱える子どもも少なからずいて、そのような方々の進路相談・勉強支援などにも実績があります。 SOLEのホームページをご覧の上、少しでも気になる方は、お気軽にお問い合わせください。