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DCDのお子さんへの支援について【大阪】不器用なお子さんの困り感に寄り添うことが大切
DCDのお子さんへの支援について【大阪】不器用なお子さんの困り感に寄り添うことが大切

こんにちは。

SOLE個別最適学習ラボ編集部です。

私たちは、大阪で発達障害のお子さんへの学習支援を行っています。

今回は、DCD(発達性協調運動障害)のお子さんへの支援について、お話ししたいと思います。

  • 不器用で心配
  • 運動音痴で心配
  • 文字が極端に汚い、極端に姿勢が悪い
  • はさみやお箸が下手で気になる
  • DCDの診断を受けた

そんなお子さんを持つ保護者の方々に向けて、この記事を書きました。

参考になれば幸いです。

DCD(発達性協調運動障害)とは?

まずは、DCD(発達性協調運動障害)というものについてお伝えしたいと思います。

あまり広く知られた診断ではないため、初めて聞く方も多いかもしれません。

診断がついていないお子さんや、診断基準まで至らなくても「運動が不器用で…」と思うお子さんにも参考になる内容かとかと思います。

DCDの基本的な理解

発達性協調運動障がいとは、運動に困難さが見られることが特徴の、発達障害のうちの一つです。

英語の「Development Coordination Disorder」を略して「DCD」と呼ばれることが多いです。

※当記事でも、以下「DCD」と記載させていただきます。

Developemtは「発達」、Coordinationは「調整、協調」、Disorderは「障害」です。

「運動」という単語が含まれていないので不思議かもしれませんが、これについては、専門用語の「協調運動」というものを指していると思っていただければと思います。

協調運動について簡単にお伝えしますと、体を動かすためには、触覚や視覚などから周囲の情報感覚を入手して、脳でその情報を整理し、運動の司令を出し、それが手足などに伝達される、という一連の流れを踏むことになります。

この一連の流れをスムーズに行うこと、脳や感覚器官、運動器官などの各器官が協力して動くことを「協調運動」といいます

DCDは「協調運動」の障害、と捉えていただければよいかと思います。

なお、DCDは、自閉スペクトラム障害(ASD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)の傾向があるお子さんに見られやすいことが最近の研究でわかってきました。

生活への影響

DCDの傾向があるお子さんは、生活のどのような場面で困りやすいのか、一例をご紹介します。

※粗大運動とは姿勢維持などの大きな動き、微細運動とは手先で道具を使うなどの小さめの動きを指します。

粗大運動

  • 座位姿勢が悪い
  • 椅子でじっとしていられない
  • ぶつかりやすい
  • 転倒しやすい
  • なわとびや片足とび、スキップが苦手
  • 特に球技や器械体操など道具を使うスポーツが苦手

微細運動

  • お箸を使うのが苦手
  • 食べこぼしが多い
  • 字が汚い、字がマスに収まらない、字の大きさがバラバラになる
  • はさみ、定規、リコーダー、コンパスなどの学用品が上手く使えない
  • プリントを折ったり、折り紙をするときにずれてしまう
  • 消しゴムが上手く使えない
  • ボタンやファスナーに苦戦する

これらの運動面の苦手さがある中で社会生活を送るにつれて、精神面にも影響が出る場合があります。

精神面への影響

  • チーム戦のスポーツで活躍できない
  • ダンスや水泳などが上手く出来ない
  • 字・工作が下手なことを指摘される
  • 書くのが遅いことから授業についていけない

このようなことが重なり成功体験が少なくなってしまう中で、自信をなくし、新しいことに挑戦しようという意欲が減ってしまうことがあります。

DCDの診断基準

運動神経が悪いお子さん全員をDCDと呼ぶ訳ではなく、医師による診断をうけてはじめて「DCD」と確定します。

以下は、医師が診断をつける際に使われている世界的な基準(DSM‐5)のDCDについての記載です。

発達性協調運動障害のDSM-5における診断基準

以下の4つ全てに該当した時には発達性協調運動障害と診断される。

1:協調運動技能の獲得や遂行が、その人の生活年齢や技能の学習および使用の機会に応じて期待されているものよりも明らかに劣っている。

その困難さは、不器用(例:物を落とす、または物にぶつかる)、運動技能(例:物を掴む、はさみや刃物を使う、書字、自転車に乗る、スポーツに参加する)の遂行における遅さと不正確さによって明らかになる。

2:診断基準Aにおける運動技能の欠如は、生活年齢にふさわしい日常生活動作(例:自己管理、自己保全)を著明および持続的に妨げており、学業または学校での生産性、就労前および就労後の活動、余暇、および遊びに影響を与えている。

3:この症状の始まりは発達段階早期である。

4:この運動技能の欠如は、知的能力障害(知的発達症)や視力障害によってはうまく説明されず、運動に影響を与える神経疾患(例:脳性麻痺、筋ジストロフィー、変性疾患)によるものではない。

引用:DSM-5

DCDに対する支援はどんなものか

では、ここからはDCDに対する支援について見ていきたいと思います。

前提として、DCDの支援については、残念ながら日本では確立されたものがあるとは言い難く、アメリカを中心とした諸外国で開発・使用されているものを、日本に適応させつつある段階です。

つまり、日本での実践的な報告や、大学などでの研究論文が少しずつ増えてきた、という状況であり、「こうすれば解決」といった一般的パターンはまだ無いと言えるでしょう。

そのため、下記のような支援手法をやっていればDCDに効果がある!ということではなく、お子さん一人ひとりのことをよく理解し、困りごとについて一緒に考えてくれる支援者を見つけることが大切と思います。

では、DCDに対する支援方法としてよく挙げられるものについて、簡単にお伝えします。

感覚統合療法

先程、DCDのお子さんは「協調運動」が苦手と書きました。運動するためには、正しい感覚情報を入手し、それを処理して、適切な運動を返していく必要があります。

感覚統合療法は、その「感覚入力⇒処理」の流れに重点を置き、そこから適切な運動反応を引き出すためのアプローチです。

主に作業療法士や理学療法士などの専門職から、感覚統合療法を受けることが出来ます。

【日本感覚統合学会】http://si-japan.net/

課題指向型アプローチ

感覚処理・運動機能を全体的にあげていくことに対し、特定の行動そのものが上手になるように練習することを、「課題指向型アプローチ」と言います。

例えば、お箸が上手く使えない時に、手の運動全般の訓練ではなく、「お箸を使う」スキルそのものの練習、お箸を持って動かす訓練を行うことを「課題指向型アプローチ」と言います。

DCDにおいては、「CO-OP」(コアップと読みます)という方法が開発されていて、書籍が販売されています。

【書籍】子どもと作戦会議CO-OPアプローチ入門

CO-OPはアメリカから輸入されたアプローチ方法であり、まだまだ認知度は低いのが現状です。

その他

感覚統合、CO-OPなどの手法が開発されてはいますが、そもそもDCDの認知度が低く、それに対する支援者も少ないのが現状です。

これらのDCDに対して特化したアプローチを行ってくれる支援機関を探すよりは、個人に沿った支援をしてくれる支援機関を見つけ、そこにDCDに由来する困り事を相談していく方が支援に繋がりやすいと思います。

本人に対するアプローチだけでなく、困っている事柄に対して学校などの周囲に配慮を求めることも有効です。これを合理的配慮といいます。

合理的配慮については、こちらの記事の後半に記載しています。

大阪でDCDの支援を行っている場所

最後に、DCDに対する支援を行なっている場所、支援機関についてご紹介します。

①病院

後述する福祉施設を利用するためには「障害児通所受給者証」というものが必要となり、その発行には医師の意見書が必要となります。

そのため、支援を受けようと思った時には、まずは病院で医師の診察を受けることが必要になってきます。

受給者証の発行であれば地域の病院でも可能なことが多いですが、DCDの確定診断が欲しい場合や、DCD特有のサポートが欲しい場合には、児童精神科を持つ大きめの病院へ行く必要があるかもしれません。

病院によっては、医師による診察の他に、理学療法士や作業療法士によるプログラムを受けられる場合があります。

②公的施設

地域にある発達障がい者支援センターにおいて、支援が受けられます。

「お住まいの地域名 発達障がい者支援センター」で検索すると、各地域ごとの支援の中核センターが見つかります。

ここでは、本人や保護者からの相談を受けたり、セミナーが開催されていたり、各地域にある支援機関の情報を手に入れることが出来ます。

大阪府の場合は、大阪府と大阪市がそれぞれ支援センターを設置しています。

大阪府発達障がい者支援センター アクトおおさか

https://act-osaka.org

大阪市発達障がい者支援センター エルムおおさか

https://www.elmosaka.org

その他、市役所や区役所の障害福祉課(「健康福祉課」「子ども課」など名称は異なることがある)、保健センター等に相談することも出来ます。

③児童福祉施設(放課後等デイサービス・児童発達支援)

病院よりも地域に根差した子どもへの支援場所として、児童発達支援と放課後等デイサービスがあります。

児童発達支援は小学校就学前、放課後等デイサービスは小1~高3が対象年齢です。

それぞれの施設によってプログラムは様々ですが、運動を主に取り入れている事業所や、完全個別指導で支援をしている事業所であれば、DCDのお子さんへの対応も可能でしょう。

④その他の民間施設

LDセンター

「大阪医科薬科大学 LDセンター」という施設があります。

大阪医科薬科大学に併設された相談先であり、お子さんの状態を知るための検査を受けたり、様々な専門職から訓練プログラムを受けることができます。

DCDについては、作業療法士による運動機能に関する詳細な検査を受けることが出来ます。

https://www.ompu.ac.jp/u-deps/ldc

SOLE

大阪にある学習支援を行う支援機関です。

「お子様の特性や状態」「なぜ困っているのか」の原因を知能検査で類推し、お子様の得意と苦手を把握します。

その後、1人ひとりに具体的な支援方法をオーダーメイドで作成し、「苦手な力を得意な力で補う」お子様にとって最適な学び方を提案しています。

DCDについては、「字が書けない」「漢字が書けない」「ノートが追い付かない」など、運動機能に課題があるお子さんに対し、本人への学習支援を行う他、学校と相談して合理的配慮の内容を決めていくなどの支援を行っています。

https://sole.education

まとめ

運動に苦手さがあるお子さんや、DCD(発達性協調運動障害)についてお伝えしてきました。

DCDについては、運動の苦手さの困り事そのものよりも、それらが重なって自信を無くしたり、社会参加が難しくなることが問題視されています。

しかし、DCDのお子さんだけが集まる支援場所はまだ少なく、個々のお子さんに寄り添い、個別のプログラムを作成してくれる支援場所を探していくことになります。

SOLEでは、先述したとおり、検査をもとに学習の困り感をアセスメントし、個々のプログラム作成、個別指導の学習支援、学校への合理的配慮の相談まで、幅広く支援を行なっています。

効果的な勉強方法や弱い指標のトレーニング方法なども合わせてお伝えしているので、少しでも気になってくださった方はSOLEのページをチェックしてみてください。